演者に憧れる・・・

 今日、学校でテレビ制作(ドラマや番組を作ったりしたい人が集まる専攻)の生収録に行ってきました。テレ制(テレビ制作)前期の集大成が30分生番組OAなので、見学がてらで。


 専攻は2班に別れ、プロの歌手(一応ですが)を呼んで、1曲披露とコーナーを2つばかし作り、スタジオセットでゲストトークもあり・・・というわりと本格的な構成になっておりまして。照明もカメラもサブ(スタジオのカメラ切り替えやD等お偉いさん方が何台もモニターを観ながら番組を進行させる部屋)もほぼ実際の現場と同じものを使用しております。ここのスタジオ一つでウン千万だそうで。
 一昨日はもう一班の収録をし、そこで何故か歌手の代役でトークに参加して、歌リハでは歌付きで何度もカメリハを行い、貴重な(?)体験をさせていただいたのです。
 ・・・が、なんと今日サブに入った途端、「スタジオで歌手役やって!」とDの子に言われ、スタジオセットのトーク席へ・・・いきなりフリートークの返答を求められ(いきなりゲストのプロフィールや生い立ち聞かれてもわかるわけないがな〜!)と、かなりうろたえながらの受け答え。うろ覚えのプロフを無理矢理さも自分の事のように説明し、(誰かトークの内容考えてよ・・・)とテンパリながら、数回リハをこなす自分(ほんとに今思うと、良く出来たと感心、感心)
 生の恐ろしさを知りましたね、スタッフとしてではなくカメラに映る側として(苦笑)
 もちろん、その後スタッフとして照明やカメラにも触りましたが(^−^;


 今日学んだこと、「演じるのって面白い」
 未來さんが『CMやドラマのキャラクターって全部自分やけど、僕じゃない。どのイメージを重ね合わせてくれてもそれは僕ではない。』と言った意味が、少し分かった気がしました。数分歌手役を演じただけですが(苦笑)
 でも、『面白い』と思えた。たぶん“自分じゃない誰か”の存在に気付いたからだと思います。演じることに魅了された人たちが、フリーターを続けながら三十歳近くになっても演技し続けている理由が何となく分かった気がしました。
 と、同時に『未來さんは、いつかTVの世界からいなくなるんじゃないか・・・』という不安も覚えました(苦笑)彼は、TVの中や舞台の上だけにとどまらない気がする。もっと、もっと色んな世界を観に羽ばたいていきそう・・・。世界一周放浪の旅とか、本気で出るかもしれない・・・とよからぬ妄想に走ってしまいました。いや、でも本当にそう思う。どんな環境が彼を今の彼へと育てていったのですかね。二十一歳には大人すぎる冷静な考え方に常に疑問を抱きながら彼を見続ける気がします。謎な男です、彼は。そこにも惹かれているのだけれど(笑)やはり、人間はある種の謎めいた部分に惹かれあうのかもしれない。色々、考え出すとキリが無い。


 『人間は考えるために生まれている。ゆえに人間は、ひとときも考えないではいられない。』
 まさに、この言葉通りでございます。