人と人

授業の後、生徒と先生(大学では教授というらしいです)で打ち上げに行きました。集大成だった番組収録も終わり、ほんとうに濃い、あっという間の1年でした。その時に、昔カメラマンとしてばりばり働いていた先生と1対1で話すことが出来ました。その人は根っからのカメラマンなのですが、失礼を承知で自分の将来についての思いや、今の考えをぶつけてみました。
 舞台でもミュージカルでも、もちろんテレビでも、演出側の思いを全て受け入れなくていいんだ、と優しく、けれどはっきり言ってもらいました。製作者側からしてみれば、『こんな考えもある、あんな考えもある、ここが好き、ここが嫌い』という観客・視聴者の感想は、製作者でも気づかなかった視点からの見方に気づかせてくれる大切な存在なんだ、と。
 製作者は演出・観客両方の視点から作品を見れなくては本当に良いものは作れない。けれど、最初からそんな事が出来る人間はいない。これは、やはり経験を積まないと分からないこと。簡単に出来ることではない。



・・・うん。そうですよね。
思わず、未來さん初演出のWONDERLANDを思い浮かべてしまった。あれは、私にとって、人生の機転であったのかもしれない。あんなに体が震えて、言葉に表せないほどの感情が溢れたのは初めてだった。あの感動に出来るだけ近いモノをもっと広めたい。
 観客として観て、演出に感動して、大好きになった。
 20歳の未來さんには、それが出来た。今、20歳になった私に、それが出来るだろうか・・・。未來さんの作品が終わると、いつも想ってしまうのです。彼に、嫉妬して、羨んでしまう。なんであんなに輝けるのか、なんであんなに素敵なんだろう・・・と。他人と自分を比較しても、どうしようもないことも分かってます。分かってるけど、1年先の道を歩んでいるようで、何十年も先を歩んでいるようにも思えてしまう。悔しいな。まだ同じ土俵にも立てないなんて・・・何無礼な事言ってるんだとも想いますが、これは若気の至りで許してください。別に、彼を過大評価している訳じゃないんです。そんな事をしても、なんの意味も無い事ぐらい分かっているから。彼だけが特別じゃないんです。もっと頑張っている人もいるんです。でも、好きだから、尊敬しているから目がいっちゃうんです。そして自己嫌悪。あぁ、ダメだぁ〜。


 私は、私なりに。


 しっかりしなくては。未來さんがあれだけ輝いているのに、負けてられるか!
少しだけ、少しだけここで吐かせてください。きちんと言葉にしないと、今の気持ちを無意識のうちに消してしまいそうだから・・・。失礼をば、いたしました。